buonitaliaのblog

近頃日本でも知られるようになったズッキーニ。ズッキーニはちいさいカボチャ(ズッカ)のことで、苗を見ればわかるが、同じ種類の植物である。

日本のカボチャと違い、イタリアのカボチャは皮が硬く、中身がうすいオレンジ色か黄色で水っぽい。甘くて皮まで柔らかい日本で一般に知られるカボチャとはまったく違う(マントバに行くと皮は硬いが黄色いカボチャという日本のと似ているのがあり、ラビオリの中の詰め物に使うのが有名だが)。ズッキーニが育ちすぎてヘチマのように大きくなったものを見ると、まさにカボチャだなと思う。

カボチャはこちらではリゾットやオーブンでチーズと一緒に焼いたりして、それなりに食べ方はあるけれど、没個性だ。

それに比べてズッキーニはどんな料理にも使えて、台所にあると安心する。私が一番好きなのは、採れたてのものをグリルかオーブンで焼いて、塩とオリーブオイルだけで食べることだ。みずみずしくて味わい深くてこんなにおいしい野菜があったのか、と思う。

種類もいろいろあるが、普通緑の濃いつるんとしたズッキーニと、ローマ近郊で特産の縦に線の入っている黄緑色のものがよく知られている。ローマ産のこのズッキーニは他のよりも味が濃くておいしい。

中を空洞にしてひき肉を詰めてトマトソースと一緒にオーブンで焼いたものや、油でさっと揚げてお酢とオリーブオイルと香草で漬けたもの、たまねぎとアンチョビでクタクタになるまで炒めてパスタと和えたりもする。

6月下旬にズッキーニの花がたくさん咲くのだが、これもモッツァレッラチーズとこの花でピザを焼いたり、花にモッツァレッラチーズとアンチョビを詰めてオリーブオイルで揚げたりするとすごくおいしい。花の香りがフワッとするのだ。

そろそろ畑のズッキーニも終わってしまい残念だ。スーパーでは一年中売っているが、やはり畑で採れたてを食べるのは特別なのだ。

今日子



今日から狩猟解禁である。朝5時くらいから家の近くでバンバン音がする。この辺りは野ウサギやキジ、野鳥などがいる。もう少し奥に行くとイノシシ狩りが盛んで、グループを組んで猟犬を連れて行く。

去年も血だらけのイノシシが6頭トラックに積み込まれているのをみてガーン!と思った。獣医の所に行くとイノシシの牙で大きな傷を負った猟犬をよく見る。

ウンブリアではとにかく肉を沢山食べる。農家の人は鶏、七面鳥、鳩、ヤギ、羊、アヒル、豚、などいろいろな動物を飼っていて、日曜日の朝に散歩していると、暖炉の火でお肉を焼いている匂いがあちこちでしてくる。

鶏は足までトマトソースで煮て食べるし、内臓、血なども全て調理してしまう。

冬になると豚をどこの家も一斉に殺して、ソーセージ、生ハム、ベーコンなどを作り、ロースの部分を暖炉で焼いて食べる。脂肪分の多い豚肉でも寒さで腐りにくいので、凍りつくように寒い中で作業をする。

夏はローマでは豚肉は胃に重いと言って食べなくなる。日本でスタミナをつけようとうなぎや豚肉を食べる考え方とまったく正反対だ。お店からなくなることも多い。

ウンブリアはローマより涼しいのと、豚肉の産地なので夏でもよく食べるが、スーパーの豚肉と比べてこんなに違うのかと、びっくりするほどおいしい。

なぜこんなにおいしいかというと、この辺りの豚はどんぐりをたくさん食べるからである。一面樫の木なので大量にどんぐりが落ちている。そのどんぐりを農家の人は手でバケツいっぱい拾って豚に食べさせるのである。飼料を食べるのとはわけが違う。

各家庭、料理方はいたってシンプルな炭火焼だが、肉の味が決め手になる。ソースで肉の味があまりわからなくなってしまうということもない。



そろそろポルチーニ茸の季節である。ポルチーニは最近日本でも乾燥のものを売っているが、松茸と同じでとても高価なキノコである。

乾燥のものをぬるま湯で戻してリゾットにしてもおいしいが、生のポルチーニは独特の香りがすばらしく、手打ちパスタ(フェットチーネなど)と一緒に食べる。

このポルチーニ茸はふつうお店で買うと1kg4000円ほどでとても農家の人々には買えるようなものではない(日本産松茸に比べればやすいのかもしれないが)。

ところがポルチーニ茸は家の周りの林に沢山生えるのだ。雨が降った後などポコポコとたくさん生えていて、「ええ!?ポルチーニがこんなところに???」と飛び上がってしまう。松茸のように、地主が立ち入り禁止にしている所も少ない。

貧しくてとても買えないような家庭の食卓にものぼるので、すばらしいなと思う(この辺りの農家の人はたいていお金持ちだが、お金に対する感覚が違っていて、とにかく質素な生活をしている)。

うちの近所にポルチーニ茸採りの名人のおばさんがいて、去年は1人で118本もとって大喜びだった。産み立ての卵でパスタを作ってみんなで食べてもまだあまってしまい、たくさんいただいたのを覚えている。

(ただ、ポルチーニ茸は水銀濃度が高くてあまりたくさん食べると体に良くないそうだ。他にカジキマグロなどもそうである。この話はまた今度詳しく話したいと思う)

同じく家の周りでは黒トリュフも採れるので(白トリュフの方が珍しくて香りもたかい)探してくれる犬さえいれば簡単に手に入る。うちの犬にも訓練してくれと頼んだら、生まれた時からトリュフ入りのミルクを飲んで育つのでもう遅いと言われた。残念!!



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