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おととしの夏に作った豆板醤です。良い具合に熟成が進んで
重宝しています。蓋を開けると大変良い香り。
乾燥そら豆を戻して発酵させ、生の唐辛子を混ぜてなるべく
本場の作り方に近づけました。が、菜種油の代わりに2年経った
オリーブオイルを上にたっぷり入れてカビが生えないようにしています。

そら豆(地中海、西南アジアが原産)も唐辛子もオリーブオイルとよく合うし、
うちはオリーブオイル屋だし、まあいいやと思ったら案の定まったく違和感なし。
搾って2年経って味が落ち着いたオリーブオイルもまた良いものです。
開けたらすぐ使い切るという考えはある特定の使い方に限っている
のが分かります。

アジアの料理は、豆を発酵させた調味料を組み合わせて味を
作ります。そら豆も他の豆もヨーロッパはあんなにたくさん食べるのに、
発酵させないのはやっぱり気候ですかね。
(高野秀行さんの「まぼろしのアフリカ納豆を追え(新潮社)」という
本がとても面白かったです)
最近はしょうゆを菜食主義者のヨーロッパの人が調味料として
使っているのをよく見かけます。豆のうま味は強い味方なのでしょう。

オリーブオイルを使ったイタリア料理には調味料のさしすせそが
なくってですね、「し」と時々「す」があるくらいです。うま味はよく加熱した
野菜や肉から作り出し、チーズや干し肉も利用するけど入ってない
ものもたくさん。「味付けの妙」の考え方は料理にあまり影響しません。
西洋の料理が日本に入ってきたら、日本人は油を使って三種の神器のケチャップ、
マヨネーズ、ウスターソースを使えば洋風になると思ったのだろうなと思います。

ちなみに私はナポリタンは大好きです。シルヴィオはとんでもないと言って
いたけれど、日本で食べたら得意の片言日本語で「ワルクナーイ」と
食べていました。10歳までイタリア食育ちで和食大好きの息子は、
今も受け付けません。パスタを炒める手法も不思議なのかも(笑)

写真は前回の酸っぱい白菜と漬け汁、ゆで豚の煮汁を使った
スープです。味付けは豆板醤だけ。入れると味噌みたいに
味がはっきり出てびっくりします。酢や塩漬けの漬物とはまた違った
やわらかい酸味、モリモリ食べて体の芯からあったまります。
発酵食は白いご飯にピッタリ。食は元気の源なり!