午後4時半からこちらのテレビでドラえもんをやっている。子供と一緒に見ていると(子供を理由にしている)、日本のと違っていておもしろい。

日本のアニメはたくさんやっているが、ドラえもんは今まであまり人気がなかった。みんな見ても意味がわからない、とかピンとこないと言う。カーニバルではポケモンやセーラームーン、などの衣装を着ている子供が多い。田舎だと怪物くんのはりぼてがあったりする。

しかし今まで10分しか放映しなかったのが30分にかわったので、もしかしたらすこしは人気がでてきたのかもしれない。

一番違和感があるのはドラえもんの声の違いだ。あんな声の人を見つけられるとは思わないが、ただのダミ声で、ちっともかわいくない。タイトルもイタリア語で訳しきれていないので意味がよくわからない。

今日可笑しかったのは、のび太のママが「おやつはチョコレートのビスケットよ」というのでもしや、と思ったらやはりどら焼きのことだった。私と息子はどら焼きだ!と言って笑ったのだが、一緒に見ていた近所の男の子は何がおかしいのかわからなかった。

どら焼きがどういうものか説明しづらい。スポンジケーキに豆のジャムと言ったら変な顔をされた。

他にも画面によく日本の文字がでていて、誰にも読めないのに私だけ読めてちょっとうれしい。その都度みんなになんて書いてあるか聞かれる。でも「コロコロコミック」とか「クリスティーナ剛田」と読んでみても、やはりなんのことかわからない場合が多い。

日本語を勉強するイタリア人が増えている理由のひとつに、「日本のアニメにでてくる文字が読みたくて」というのがある。同じ年代の人が「アタックナンバーワン」には燃えたわ!」と言っていた。イタリアでもあれがウケるなんておもしろい。彼女はピアノを本格的にやっていたにもかかわらず、親に内緒でバレーボールをやっていたそう。

そういう人や小さな子供に、私はドラえもんもドラゴンボールもアタックナンバーワンも全部知っているよ、というと羨望のまなざしで見られるのだ。まさかこんなことでイタリア人と意思の疎通があるとは思わなかった。

今日子