今日はナスとパルメザンチーズのグラタンを作った。メランザーネ アッラ パルミジャーナという。メランザーネはイタリア語でナスのことだ。

ナスは大きいもの3つを5ミリ程度の厚さに切って塩をふり、2、3時間おいておく。こうするとアクがでてしんなりする。

このあと油で揚げる人もいるが、かなり油っこくなるので、グリル用のフライパンを使い、少量の油で焼く。

別の鍋にトマトソースを作っておく。市販のホールトマトでもいいが、やはり生のトマトを使ってニンニクとオリーブオイルで煮詰めるのがよい。

できたらパルメザンチーズをたっぷりおろし、ナス、トマトソース、パルメザンチーズの順に4段くらいにかさねてオーブン用の深めのお皿にいれる。あればバジリコの葉も段の中にいっしょに入れる。モッツァレッラチーズを一緒に入れてもおいしい。

そして200度のオーブンでグツグツとなるまで40分から1時間焼く。するとチーズの焼ける香ばしい匂いがしてくる。

できたてを食べるのではなく、半日置いておくと味がしみてよい。ナスがやわらかくてトロリとしていて、油とナスとチーズの相性が抜群だ。

オーブンものはあまりアツアツだと口の中に入れたときにハホハホとなってあまり味わって食べられない。それでイタリアの人は、よくしばらく置いて冷めたものをもう一度調度よい熱さに温めなおしてから食べる。

チーズが溶ける程度に、しかし沸騰しそうな程熱くはしない、というのが一番いいというのだ。オーブンから出したてのを食べるのが好きな日本人がこの料理を食べて、冷めていておいしくない、と変な顔をするのをよく見るので、考え方の違いが面白いなと思う。

今日子