10日前に作った野菜のブロード。残ったスープは
瓶に入れて冷蔵庫で保存します。結構保ちます。
冷蔵庫には鶏ガラスープや和の出汁、めんつゆ、
野菜のブロードを瓶でストックしています。和食、
中華、イタリア料理をいつでも気ままに作れて
便利です。
私はこのパスタ入り野菜のブロードが大好きだ。
今までに覚えたイタリア料理の中でも自分に
とって一番大事。生ハム作りも100種類のトマト
ソースもとびきり美味しいカルボナーラ、全ての
料理の原点です。
この料理は元々お金を払って外で食べるものではない。
家で母親が小さい子供に作るところからはじまり、
大人になってからも、体の調子を整える時、肉料理
などと一緒に、年をとってから、寝たきりになった
人も、ずっと家で食べ続ける。お客さんを招待した
時には出さない、極めて内々の存在。
野菜の出汁と塩だけのスープにパスタを入れて
茹でることで、デンプン質が広がり、味に丸みが
出る。もちろん、パスタの代わりにお米でも。
パスタは少々茹で過ぎの方がおいしくて消化にも
良い。スープ用がなければスパゲッティを2cm弱に
折って活用します。
このスープにキャベツやにんじん、ジャガイモや
ズッキーニなど季節の野菜を入れてコトコト煮たら、
さぞや立派な野菜スープが出来上がるでしょう。
和の出汁をきちんととり、吸物やみそ汁、煮ものに
活用していくのと同じだ。
ウンブリアの田舎で日本が懐かしくなった時、
どうしても和食が食べたくてたまらなくなった時、
このスープを食べると不思議と気持ちが楽になる
のでした。どんなにおいしいカルボナーラでも
そうはならなかったでしょう。出汁と米食の日本人に
どこか通じるものがありました。
日本で暮らす今は、イタリアが懐かしくなると
このスープを食べて心のよりどころにします。
どっちの国でも効く万能スープ。
ギリシャ語のnostos(故郷)とalgos(心の痛み)を
組み合わせてできた言葉「ノスタルジア」の
スープです。みなさんの元気の素の一品はどんな
でしょう。
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