buonitaliaのblog

2003年08月

静かな日曜日でした。8月31日、夏休みの最後の日ですね。家族の中に小中学生がいれば、宿題に追われているでしょうか。はるか昔にそんなこともあったなぁと・・・、既に記憶すら定かでなくなっていますが(年をとっていますので)。

きのうの「お米のサラダ」に、米を炊くとありますが、あれは日本の炊飯器、電気釜で炊いているのです。イタリア米を洗わないで、炊飯器で炊き上げ、サラダに。聞くと妙な感じがしますが、食べたイタリア人が、美味しいとびっくりするそうです。あちらは鍋で野菜のようにゆでるのですが、普通の水加減をして炊飯器で炊き上げたほうが美味しい。日本の炊飯器は優秀なのです!!ほしがるイタリア人にプレゼントをしたことがありますもの。

日本独自の調理器具で便利だなと思うのは、すり鉢です。阿佐谷店で自家製のジェノベーゼ(バジルソース)を売っていますが、これはすり鉢で作ります。ミキサーやフードプロッセサーよりずっと美味しいものができます。

松の実をフライパンで空炒りしてすり鉢ですり潰します。量は大匙一杯ほど、適当でかまいません。洗い上げてよく水を切ったバジルをそのすり鉢にくわえてすり、オリーブオイルでドロリとするまでのばします。最後に塩を一つまみ加えます。好みで、すりおろしたニンニクを入れても美味しい。ビンに詰めて冷蔵庫で保存すれば、1週間から十日はもちます。パスタをゆでて和えたり、ピザのソースにしたり便利です。店で試食をなさったお客様が、「私も作ってみます」とオリーブオイルを買っていかれます。ぜひお試しあれ。

静かなのでついボンヤリと日を送ってしまいましたが、明日は買出しに出て、良いバジルやトマトを見つけ、ソース類を作るつもりです。

Nonna



今日はお昼にお米のサラダを作りました。イタリアのお米というのは日本の粘り気のあるお米と違いパラッとしています。タイ米の”パラッ”とは違い、紙を食べているような感じもしません。ちょっとゴムっぽいような、歯ごたえのあるものです。

リゾット用、スープ用、サラダ用といろいろありますが、どれも洗わないで使います。洗わないとお米独特の匂いがして、日本米だと洗わないで炊いてから時間が経ったお米の匂いで、これを”くさい”と感じてしまいます。

ところがイタリアのお米のこの匂いにオリーブオイルとワインビネガーが合わさると、”穀物のすごくいいにおい”になります。日本のお米のことが頭にあるとなかなかおいしいと思えないのですが、これは米と言っても全く別の穀類だなと思うことにしています。

炊いたお米にインゲン、にんじん、ピーマン、オリーブの実、ジャガイモ、トマトなどをたくさん入れて、マグロのオイル漬け(トロのオイル漬けもあります)とあえて食べます。お米少な目で野菜がたくさん入っているのでとてもヘルシーで、それでいて満足感があります。

今年は日本は米不足だそうなので、もしイタリアのお米があったらお試しになってはいかがでしょうか。

今日子



ウンブリアの田舎に引っ越して、今日で4年経ちました。ローマの中心街から田舎に来て、今でもほんとによかったと思います。

東京の友人が遊びに来た際、「ほんっとに何にもない所だねえ」とあきれていました。「何もないこともないよ、狐や狸もいるし、ふくろうが毎日見られるし、羊や牛もいるじゃない」と返事をしたのを覚えています。

来たばかりの時はガスもないし、暖房も壊れているし、電気はしょっちゅうとんでしまうし、朝食は暖炉で火をたいてお茶を沸かしたりしていました(今はもう全部使えます)。田舎生活もここまでいくとちょっと・・・、と思っていました。

庭に畑を作って、なるべく自分達で作った野菜を食べ、近所の人と仲良くなって地鶏の卵をもらい、農家で買っている牛、豚、鶏、羊などのお肉を買うようにして、庭の果物を季節ごとに楽しむなど、食べるのが好きな私には毎日本当に退屈しません。

そして大家さんのオリーブオイルがこんなにおいしくて、これらの素材によく合っていて、ますますおいしいものを発見できます。これからみなさんにも時々ご紹介できたらと思います。



昼食の後、子供を寝かしつけて台所に直行。買ってきて10日ほど経つ20kgのトマトを、冬用に瓶詰めにする大仕事を始めました。最初の20kgはこの前1kgと500gの瓶に詰め終わっていたのですが、今日はその残りです。

なぜ一週間以上も放置しておくかというと、お店で買うトマトはまだあまり赤くなっていない時期から収穫してしまうので程よく熟するまで待たないとおいしくなりません。家で採れるトマトも、パスタや肉料理用のソースにするものは、収穫後、しばらく冷暗所に置いておいたほうがより熟しておいしくなります。

よく家庭菜園をやるのだから、採れたての野菜をたべられていいねと言われますが、トマトに限っては採れたてで食べるのはサラダ用のそんなに赤くないトマトで、ソース用のは3、4日置いてから使います。そのくらい熟するまで茎についていると(本当に”完熟”の状態)、害虫や天候の被害にあってダメになってしまうことが多いのです(トマトの種類にもよりますが)。

2時間かけて全部瓶に詰め終わりました(作り方は後日写真つきで載せたいと思います)。この前のとあわせて、1kgの瓶が6本、500gの瓶が17本できました。それでも来年の夏までうちで使うのには足りないので、あともう3、40kg作らないといけないようです。

大変な作業だけれど、終わった時とても満足できてうれしいものです。これで来年まで安心だなと思います。そしてたくさん並んだ赤いトマトの瓶はとてもきれいです。

この時期近所の農家の主婦達は、今年はどのくらい作ったか、どこのトマトはいくらだったかとか、それぞれのレシピの交換などをしています。

今まで子供が小さくてなかなか1人でできなかったのですが、(普通嫁、姑、叔母など総出でやる)私も今年から中に入っていろいろと情報を交換をしたりしてイタリアの田舎暮らしを実感しています。



ヤフーグルメの「こぐれひでこのごはん日記」の中で、こぐれさんが豆製品とオリーブオイルの相性がいいかもと書かれていました(8月25日の日記)。本当にそうなんです。

イタリア、特にトスカーナやウンブリアなどの中部イタリアの人たちはよく豆を食べます。日本では豆は甘く煮ることが多いのですが、オリーブオイルと塩の味で、トマト味のスープの実にしてと食べ方が違っています。

イタリアのジャーナリスト、シルヴィオ・ピエルサンティはうちの社長で、オリーブオイルやはちみつを「美味しい!」って選んでいる当人でもあるわけなのですが、その彼は甘い豆には違和感がありました。日本からお土産のようかんを持って行ったときのこと、「豆のジャムだね」とパンにはさんで食べました。日本の食べ物は何でも好きなのですが、ようかんはちょっと苦手なようで、パンにはさんで凌いだ感じです。そう言えば、ドラ焼きも何とか口にしないですむようにしますねぇ。

で、ピエルサンティ家の豆料理を一つ紹介します。ひよこ豆をやわらかくゆでます。その豆とゆで汁を少し小鉢にとってオリーブオイルと塩を一つまみ。あとは好みで、イタリアンパセリでも他のハーブでもパラリとのせてそのまま召し上がれ。トマトを刻んで混ぜても合うと思います。

それではまた明日。



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