2023年01月
パンペパートもうすぐです!
暮れからずっと、あのお菓子まだですか?と多くの
お問い合わせをいただいております。
はいはい、只今パンペパート作り真っ只中です!
今年はこの前のイタリア滞在時に念願のモストコットを
何本か持って帰ることができました。
モストコット、秋から冬にかけてしか出回らない貴重な
ものです。パンペパートは16種類もの材料がひとつの
味に混ざり合ってできるので、モストコットの味を特定
するのは難しいかもしれません。モストコットはブドウの
深い味わいと砂糖にはない天然のやさしい甘味で
パンペパートの複雑な味を醸し出しています。
イタリア郷土菓子にはよくブドウのジャムやモストコットが
登場します。ナッツやピールなどと並んでお菓子の味わいを
とても上等な味にしてくれます。見た目は地味でも味が
高級なのが特徴です。
硬いチョコレートを5kg包丁で削り、くるみ3kgの薄皮を10時間かけて
剥き、アーモンドの皮も全部除いて下ごしらえがやっと終わりました。
大量のこしょう、シナモン、ナツメグ、お酒やチョコレートの香りで
フラフラです。長年の腱鞘炎とばね指でもう作れないかと不安に
思っていたところ、今年は若者の助っ人が入ってくれて助かってます。
色んな方の助けがあって実現できるお菓子です。
2月1日から販売予定です。みなさんどうぞお楽しみに!!
無事帰国しました
昨日無事帰国しました!
帰りの便では滑走路に入った時日本の政府専用機が2機
停まっているのが見えて綺麗な飛行機!と思いました😄
黒海の下の方を通り、ジョージアからダゲスタン共和国を
回避してアゼルバイジャンの国境のギリギリ上を通って
北朝鮮が近くなったらまた韓国の方に方向を変え、
国際情勢がよくわかる経路でした。
帰国の前日、なんとレンタカーのタイヤがパンクしてしまい
ました。前を走っていた友人に電話していたら運よく軍警察が
通りかかり、止まって助けてくれました。
いつも怖そうだと思っていたけれど、私の顔を見た途端、
こりゃダメだと判断したようで、タイヤ交換も引き受けて
くれました。備品のバーが摩耗してネジが回せず、整備の人を
呼んでいる間しばらくおしゃべり。私日本人、友人がアルバニア人と
免許証を見せると、自分にはアルバニア人の親しい友達がいるんだ、
アルバニア人て真面目でよく頑張る人多いよね、
とのこと。私の友人も非常に優秀で努力家です。
30年近く前にイタリアにアルバニアから移民が押し寄せた時、
治安が悪くなったと評判は散々。時間をかけて認識が変わったのを
目の当たりにしました。
そういえば車の免許の試験会場もアルバニア人だらけで、
私1人だけ日本人。外国人用の口頭試験でしたが、私だけ
質問3つで終わったのを覚えています。
僕の奥さん日本に行きたがっているんだ、と言っていました。
日本人はいつどこでも非常に評判が良くて、日本人だから
助かったと思うことが多いです。
丸一日休んで回復。さあ明日からまた頑張ろう!
*写真は飛行機から見た地中海。ローマの友人宅(トスカの
舞台になった教会のドームが見えます)もう一枚はアメリアの街
もうすぐ帰国
ウンブリアの食文化
今日は一日友人の家の豚の解体とサルシッチャや生ハムなどの干し肉作りを
手伝いに行ってきました!
豚の解体は10数年ぶりくらい。懐かしくてたまりませんでした。
毎年豚一頭を半分こしていた家族のです。
現場に着くと、当時うちの解体を手伝ってくれていた解体屋さんのマルコに
再会してお互いびっくり。
初めて参加した時は興味本位でした。いきなりナイフを持たされ、わけもわからず
豚の顔の肉を削ぎ落とすのから始まりました。
今自分は何してるんだろう?と思いながらひたすら脂身と肉を切り分けること2時間、
あとでサルシッチャ用の肉だったことがわかりました。
ウンブリアは2千年以上前から豚の解体加工が盛んで、各家庭で干し肉作りを
当たり前に行なっていました。20年前はもっと多くの家で解体をしていましたが、
今は随分減ったそうです。そもそも養豚農家がなくなってきています。
友人は胆嚢がなくて脂身を消化できないので、サルシッチャは極力脂身を除きます。
脂身が少なくても、肉がとっても美味しいことを教えてくれた人たちです。
子供の頃は余った脂身で石鹸作ったりしてたけど、やっぱり臭くて嫌だったそう。
ウンブリアはオリーブオイルと豚、両方の産地。油と脂は人々の生活に深く深く
根付いています。
例年極寒の中で一日中立ち仕事で、終わると体が冷え切っていましたが、今年は暖冬で
そこまでキツくはなかったです。
暖冬だと塩の入り具合や干し具合が変わるので調整が必要ですね。
みんなで豚について色々思っていることを話せて、大変興味深かったです。
最後に大事な取材が出来てホッとしました。