9月に植えた冬野菜は、12月の日本帰国中に収穫の時期を迎えた。捨ててしまうのは残念だからドッグシッターの人に勝手にとって食べてね、と言っておいた。
サラダやウイキョウ、ブロッコリーにキャベツなどは帰ってきたらなくなっていた。残ったのはカリフラワー、黄緑色のカリフラワー、菜の花、カブであった。
その中でカブは、帰国中にテレビでカブ畑を見て私のカブ畑とあまりに違うので驚いた。ズラーッとまっすぐ1mmの狂いもなく見事にならんだカブ。半分だけ土からでている色も形もまったく同じのきれいなカブ。雑草1本生えていない畑。
私のは雑草のようにゴチャゴチャでなにがなんだかわからない。形もデコボコで、大きいのやら楕円形でカブの形をしていないものやら。丁寧に間引きしなかったのでとなりとくっつき過ぎでできなかったものもある。
しかし、いつもこちらで作っているように、日本のカブでパイを作ってみてあれ?と思った。水っぽくて味が全然しないのだ。うちのカブはもっと味がこくて甘味もあって、ニンニクとオリーブオイルと塩で柔らかく炒めただけでものすごくおいしいのに。
同じように大根も水っぽくて香りも味もしないように思えた。大根は種を日本で買ってきて植えたのだが、何回試してもうまくいかなくてやめてしまった。形の悪い小さい大根しか出来なかったが、味は抜群で、2、3年前のことながら、今でも忘れられない味になっている(イタリアでは大根はアジア食品店などでしか売られていない、カブもほとんど食べないものである)。
きっと東京で生活していたらこの水っぽさに気がつかないで、こんなものだろう、と思っていたに違いない。
今日子
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