近頃腸内のガスを減らす薬の宣伝が盛んだ。新聞や雑誌、薬局でもよく目につく。そうか、きっと誰もおおやけには言わないけど、みんな同じように困っているに違いない。

私は日本に住んでいた時便秘体質で悩んでいたのだが、(変な話で申し訳ない)こちらにきて全く正反対に変わってしまって驚いていた。そういう話は私だけでなく、たくさんの留学していた日本人の女友達からもきいた。

なぜなのかよく考えてみると、やはり野菜を大量にオリーブオイルと一緒に食べ、米が減ってパスタが多くなったからという結論に達した。

日本の食生活で、野菜を大量にお皿にいっぱい食べるということはあまりないように思う。小鉢にちょっと、米や肉、魚と一緒に食べる程度だろうか。それが、特にアクの強い野菜のナス、ピーマン、アーティチョークなどを、おいしいのでそればかりたくさん食べると大変なことになる。

料理法も、この方がおいしいからと野菜を直接オリーブオイルで炒め、茹でない場合が多い。アーティチョークなどはものすごくアクが強くて、皮をむいて下ごしらえをしている段階で手が真っ黒になり、黒いのが2、3日のかない。

これを最初に茹でてアク抜きすると、たくさん食べても後で困らないが、味がものすごく落ちる。菜の花やナスなども同様に、大量にフタをしたままゆっくり弱火で炒める(水は入れない)。すると野菜の味がしっかり残っていて、なおかつかさが減っていてたくさん食べられる仕組みになっている。

焼きピーマンのオイル漬けなども、甘い赤ピーマンがあまりにおいしくて大量に食べたりすると、あとでかなり苦しむ。

あと気をつけたいのが、豆類だ。豆もたくさん食べると、お腹がドンドコドンドコとコンサートになる。これも甘く煮た豆を小鉢にちょっと、というのではなく、お皿にたくさん食べるからか。

対策として、豆を煮る時に水から茹でて、一度沸騰したらアクがたくさんでるのでそのお湯を全部捨ててしまうことだ。こうすると幾分ましになる。

いつもきれいに気位たかく、上品にしているイタリア人女性。しかしダイエットで野菜ばかり食べている人はきっとお腹がいつもコンサートになっているのだろう。これからちょっと見る目が変わるかも。

今日子