ここのところ雨も降らなく暑い日が続いている。こんなに暑いと日本ではそうめんなどさっぱりしたものを食べる。しかし逆に夏バテ防止でウナギなどの力のつくものも食べるようにする。
イタリアではこんなときは何を食べるのかというと、まず思い浮かぶのが、モッツァレッラチーズとトマトとバジリコをオリーブオイルと塩で食べるカプレーゼ。
お皿にトマトとモッツァレッラを交互にきれいに並べなくても、全部一口大に切ってサラダのように和えてしまってもよい。トマトの酸味と甘みがある汁と、モッツァレッラの牛乳のような水分とオリーブオイルが口の中でジュワッと広がり、たまらなくおいしい。
それにショートバスタを加えて熱くないパスタ(あえて冷たいとは書かないことにする。そうめんのように氷を入れたりはしないからだ)を作っても食が進む。
他にはたくさんサラダを食べたり、生ハムとメロンを食べたり、とにかく脂っこいものを食べなくなる。
一番驚いたのは、以前ローマに住んでいた時、8月に街のスーパーや肉屋から豚肉が消えてしまったことだ。私の住んでいたローマの中心街をくまなく探しまわったのに、一切れも売っていない。
夫に聞くと、夏の暑い時は豚肉なんて食べないと言う。気温が高くて悪くなりやすいし、胃にもたれて消化できないからだそうだ。
夏はとにかくさっぱりしたものを食べて体のエネルギーを消化することに使わないのだと言う。私は豚肉が好きだし、さっぱりしたものばかり食べていたらやはり夏バテになる。今住んでいるウンブリアの村は豚肉の産地ということと、ローマ程暑くないことで8月でも豚肉を食べるのがうれしい。冷凍庫を開けて豚肉があると、ウンブリアに移り住んでよかったなと思う。
今日子
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