今日はいい天気だったので、お昼は庭で食べることにした。ヨーロッパの人はみんな外で食事をするのが大好きだ。レストランでも、天気のいい日は外を選ぶ人がほとんどで、道路沿いだろうが、車の多い所だろうが、皆喜んで食べている。

もちろん、うちの庭は車の通りなどなく、木がいっぱいでとても気持ちがいい。夏は昼間暑くても夕方から涼しいので、夕食はいつも庭で食べることにしている。イチジクの木の下にテーブルがあるので、きれいな水色のテーブルクロスをしいてお皿を並べ、熟れたいちじくをたくさん採っておく。そこに近所でいただいた自家製の生ハムと、うちで焼いた、まだあったかい天然酵母パンを食べる。

今年のイチジクは、雨が多くて7月にできるイチジクの花の部分にあたる果実ができなかったが、9月になる実の部分はたくさんできた(イチジクは一年に実が二度できるが、7月のがイチジクの花で、9月のが実なのだそうだ)。7月から雨が降らなかったせいか、驚く程甘い。中には乾燥しすぎておいしくないのもあるが、生ハムと熟れたイチジクはとても相性がよい。

メロンと生ハムもおいしいが、イチジクとの組み合せは、生ハムの塩加減とイチジクの甘みが絶妙なのだ。ピクニック感覚でワインと一緒に軽い昼食を採るのは、最初は落ち着かなかったけれど、今では田舎で暮らしの楽しみのひとつになっている。

今日子