ここ2、3日、雨が降って突然気温が下がったので、セーターやコートを慌ててだした。秋になると森の中にキノコが生えるから、よく中を散歩する。夏の間はマムシが多く、怖くて入れない森の中も、マムシが冬眠に入るので安心して散歩できる。
キノコはいろいろな種類がある。もちろん、おいしくて値段もはる「ポルチーニ茸」もある。私は残念ながらキノコの区別がつかないので、知り合いのキノコに詳しい人と一緒に行くことにしている。ポルチーニ茸は味も香りも抜群によく、キノコの王様だ。しかし一つよく似た種類の猛毒のキノコがあるので気をつけなければならない。2年程前にも40年きのこ採りをしているベテランのおじさんが、間違えて亡くなったそうだ。
ポルチーニ以外にもおいしいキノコはいろいろある。去年は舞茸に似たキノコをフライにして食べたり、楽しんだ。
森の中は雨の後なので湿った空気で、独特の葉っぱや土のいいにおいがする。薮の中をあるいていくと、何やらおかしなキノコが生えている。おいしいかおいしくないか定かでないので、近所のベテランキノコおばさんに持って行ってみる(このおばさんは2年前に一人でポルチーニ茸を117本も採ったツワモノだ)。
見た途端、おばさんは「これはおいしくないの。去年説明したでしょ。キノコのかさの裏に輪っかがないのはだめなのよ」と笑われた。・・・、そうだったっけ?と大事に持って来たキノコを捨てることにした。
なにしろ輪っかがどういうものか見たことがないのでピンとこない。ポルチーニ茸もあと1週間くらいしないとでてこないわよ、とおばさんに言われて散歩は終わりにした。結局なにも採れなかった。家に帰って庭を見たら、夏中雨が降らなくて出てこなかった季節外れのアスパラガスが山ほど見つかったので、収穫の喜びは庭で味わうことができた。
今日子
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