ミートソース(ラグーという)が余ったので、スプリというお米のコロッケを作ることにした。スプリはローマのお惣菜屋さんや切り売りピザの店などで見かける、庶民の食べ物だ。
リゾット用にお米を炒め、ワインを入れたら、分量のラグーを半分入れる。時々固形スープのもとを溶かしたお湯を少しずつ入れながら、絶えずかき混ぜる。
20分から25分かき混ぜたら、最後に残りのラグーとパルメザンチーズ、バターを入れて混ぜ、火を止める。この時に、リゾットだと水分がやや多めで波打つくらいにするが、スプリの場合は水分を少なめにして、やや固めにするのがコツだ。
これを粗熱をとってから冷蔵庫で冷やす。冷えたお米は握って丸くしやすい。モッツァレッラを一センチ角の小さめに切ってお米の中に詰め、楕円形にする。詰め物にレバーを入れるレシピもあるが、なくても十分おいしい(私はレバーが苦手なのであえて入れない)。
あとはフライにする時と同じで、小麦粉をつけ、溶き卵、パン粉の順につけていく。これを油でこんがり揚げたら出来上がりだ。食べるとまず熱が通ったモッツァレッラチーズがトロリと溶けてでてくる。これがラグーのコクのある味と混ざってとてもおいしい。
イタリア料理を家庭で作っていると、残り物を使うために自然と出来たレシピが多いことに気づく。このスプリも、何もわざわざスプリを作るために何時間もラグーを煮たわけではない。パスタと和えて食べた後、余ったから違う食べ方にしようと思って作ったのだ。
ブロッコレッティ(菜の花の種類)をたくさんニンニクとオリーブオイルとペペロンチーノで炒めたものをスプリの付け合わせに、ビールを飲みながらの夕飯は満足だった。
今日子
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